安全に過ごせる環境づくりに努めている介護事業所にとっても、高齢者の転倒予防は大きな懸案事項ではないだろうか。
施設内で転ばないように過ごしてもらうにはどうしたらいいのだろうか。
また、実生活のなかで転倒予防に向けた体作りをしてもらうために有効な方法も知っておきたいものだ。

リハビリなどを取り入れた特徴的なデイサービスでは、家の中にある段差を用いて、生活圏の中だけでも転ばないための体作りを促すことがある。
機能訓練指導員が在籍している介護事業所などでは、知見を活かしたリハビリを取り入れることができるが、機能訓練指導員が在籍しないデイサービスではそれが難しいこともある。

無理なく体を動かすためには、レクリエーションの時間を活用するのもおすすめだ。
テレビ体操や椅子に座ったままでも踊れる高齢者向けのダンスなどもあるので、積極的に取り入れていくとよいだろう。
また、わらべうたを歌いながら、足を半歩前へ踏み出すなどの動きを繰り返すだけでも十分な運動に繋がる。
数分間でも体を動かせば、大きな運動効果が得られるのでおすすめである。

高齢者に声を出して歌ってもらいながら腕を大きく振る、足踏みをするといった動きだけでも十分な効果が得られる。
慣れてきたら、腕を前後左右へ動かすなどの複雑な動きを取り入れてみると楽しみながら体を動かせる。
ゆったりとした曲調の、高齢者が知っている曲を選ぶと良いだろう。
どのような動きが良いか分からないという場合は、YouTubeなどの動画検索で高齢者の転倒予防ダンスなどを探してみてはいかがだろうか。